こんにちは。
藤沢の片瀬海岸にある、情操教育専門のバレエ教室 バレエアートシアターin湘南です。

今日は、書こうかどうしようか迷ったけれど書くことにした、オーバーストレッチについて。

私が10年前に、オーストラリアンバレエ学校の専属セラピスト 佐藤愛さんのセミナーを受けた時のことを書きます。

愛さん節は、歯に衣着せぬ 鬼!の発言。
非常に厳しいセラピストです。
生徒、保護者、指導者にも容赦しません。

愛さんの主張は、そこまでしないと浸透しないであろう、それまでのバレエ指導の常識を覆すものでした。

一番強く発信しておられたのが
幼少期と10代前半の子どものオーバーストレッチの禁止・ダイエットの禁止について。

これね、ものすごく大事なことなんですよ。
ダイエットはまた後日に書くとして、ストレッチのこと。
オーバーストレッチがなぜダメなのかを、今日ははっきり書いておきたいと思います。

ストレッチがダメなんじゃないよ!
オーバーストレッチがダメなんだよ!

理由:オーバーストレッチで伸びているのは、筋肉じゃない可能性が高いから。

オーバーストレッチは、骨に着いている部分、靭帯を伸ばしている可能性が非常に高い。
で、靭帯は一旦伸びたら元の長さには戻りません。
捻挫と同じ。
それは、怪我しているのと同じ状態なんですよ。

「怪我して喜ぶバカいます?」

これが愛さん節です。

靭帯は骨に付着し、関節と関節を繋ぐ役割をもっています。
そこが伸びたらどうなるの?
子どもの骨は軟骨なので、まだ固くなっていません。じゃんじゃん伸びていきます。
その繋ぎ目が不安定なまま、バレエなんて踊ったらどうなるの?

大きな怪我につながるんです。
一生の痛みにつながるんです。
ちょっとした不調をいつも抱えたまま踊ることになり、プロになれたもしても、かなりの確率でキャリアに影響するんですよ。
その確率は、悲しいことに非常に高いと言われています。

これでもまだオーバーストレッチしますか?


続けます。
バレエダンサーのキャリアは40代で終わることが多い。その後、何年生きるの?
どんなことが人生で起きるの?

引退した後の人生の方が長い。
女性なら、妊娠して体重が増えることもある。
その時、関節に爆弾を抱えたまま、子育てというライフステージを迎えることになる。

痛みますよ。

その責任、誰も取ってくれません。

海外の、権威あるバレエ団の基準に無理やり合わせることと、自分の人生どっちが大事なのかは自分で決めたらいいと思います。

でも、知らないで決めるのと、知っていて決めるのは全く異なる。

だから愛さんは鬼になるしかなかったのだと思います。

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ご自身の体が、能力的に恵まれていて、努力の末海外のバレエ団で求められる基準に達したのは、本当に素晴らしいこと。

けれども、それを小さな子どもさんに教えても大丈夫かは別の問題です。
プロの現場に届き、そこで培われた身体と、まだバレエを始めて数年の成長途中身体。
どれだけ広義にわたって差があることか。

理想と現実を強引に結びつけ、本質がわからないままに圧倒され、納得させられてはなりません。

親御さんが知識として上に書いたようなことを理解し、本人も理解し、そしてそれはプロになれることを保証するものではないことも理解して
それでもやるならいい。

ただ、広く発信されていれば、正しく判断できないまま飛びついてしまうこともある。
そこに行くお金も勇気も時間もない時、見様見真似で間違った方法を試してしまうこともある。
そのリスクを孕んでいます。

私は、結果を急ぎません。
プロを目指している子にとって、脚を高く上げなきゃならないのは今ではなく、
プロになるためのオーディションや、プロになってからの本番の舞台です。
おそらく早くても18歳以降でしょう。
そこに照準を合わせ、関節を酷使しない基礎をやり込み好機を待ちます。

子どもさんの身体は、思っているよりずっと弱い。
ワークショップの数日間だけじゃない。
週に何回も、そして何年も見続けていますから。
この先も見ていきますから。
だから、結果を急ぐのが得策ではないと知ってるんです。

バレエアートでは、オーバーストレッチとダイエットは禁止です。
それでも、ターンアウトも脚を高く上げることもできます。
指導方法は、オーバーストレッチ以外のところにきちんと存在しています。
ただし、この技術のためのトレーニングを開始するのは12歳以降です。

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Ballet Arts Theatre in Shonan
藤田 優子